
innovator(イノベーター)の歴史は1971年、コペンハーゲンで開催された家具フェアにJohan Houldt(ヨハン・ホルト)らが出品したチェア“stuns(スタンス)”からスタートしました。シンプルかつ合理的なデザインであること、環境に優しくあること、遊び心を忘れないこと―。従来の概念にとらわれない斬新なアイデアとコンセプトに多くの人が共感、一躍脚光を浴びました。
――それから30余年。
Johan Houldtが掲げたコンセプトはゆるぎないブランドコアとして、すべてのinnovator製品に受け継がれてきました。その上で時代のニーズに合わせて各種アレンジを展開、どんな世代にも受け入れられる新しいライフスタイルを提案し続けています。
1971年、コペンハーゲンの家具フェアで発表された“stuns”から innovatorの歴史は始まりました。「気分に合わせて持ち運ぶ」という新たな意識と、それを具現化したデザインを打ち出したのです。このとき使用したイエローとブルーの2色は現在もinnovatorのイメージカラー。アメリカンポップ全盛期にマッチした高彩度のカラーを展開していました。この時期に発表した“balluff(バルーフ)”と“Captain(キャプテン)”は、innovatorの代表作ともいえるプロダクト。ねじ1本からメンテナンス可能という合理性が受け入れられ、多くのユーザーに現在まで長くご愛用いただいております。
80年代に2シーターの“pulpit(パルピット)”、チェア“stim(スティム)”、“bogart(ボガート)”を発表しました。“stim”はどれだけ少ないパーツで完成させられるか、というinnovatorのコンセプトに沿って作られたプロダクト。無駄を極限まで切り詰めた美しいフォルムが特徴です。80年代に発表したファブリックカラーは「レインボートーン」、「アーシートーン」の2トーン。ユーザーに北欧を連想させるような優しい色調が特徴です。この頃からやや彩度を落としたくすみ感のあるカラーを展開しています。さらに80年代からは、独自のスタイルを持つ他ブランドとのコラボレーションを積極的に展開、今日に至るまで様々なプロダクトを発表しています。
限りなく無駄を省いたデザインをモットーとする “stim”の考え方を継承したダイニングチェア“stim”dining chair(スティムダイニングチェア)を発表したのは90年代。さらにシンプルに、しかも機能的に、というユーザーニーズに対応したものです。世界中でようやく環境問題に目が向けられつつあったこの時期、innovatorはニューカラートーンとして「ベジタブルトーン」を発表しました。自然や植物の色をイメージした優しい色味が特徴です。「新世紀に人類が健康に生きるには?」ということが意識され、バイオテクノロジー、フィットネス、ベジタリアンなどの言葉が世の中で頻繁に聞こえるようになったこの時期にぴったりのカラーとして注目を集めました。
スウェーデン語で室内履きを意味する“tofflor(トフロール)”を発表。この時期からファニチャーに留まらずにinnovator styleを取り入れた様々な商品を発表し続けています。
カラーは、多彩なバリエーションのなかからユーザー自身が好みや志向に合わせて選択、自分の生活にマッチさせる、ということを重視。「着替える楽しさをユーザーが味わう」というコンセプトを6色のスパイスカラーで表現した「スパイストーン」を発表しました。最近では、ユーザーのナチュラル志向やエコ志向に合わせて、ナチュラルな色味をベースにした色調を提案しています。
- Johan Houldt(ヨハン・ホルト)
- 1942年、スウェーデンのストックホルムに生まれる。 スウェーデン国立美術工芸大学を卒業後、フリーデザイナーを経て、 1970年ストックホルムに INNOVATOR DESIGN ABを設立。 1971年に”スタンス”を発表。これまでの概念にとらわれないこのチェアで一躍脚光を浴びる。 以来、このコンセプトは“innovator”に受け継がれている。 現在はスウェーデンデザイン協会の会長を退くも、スウェーデンのデザイン育成、振興に貢献し続けている。


